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筋肉増強外来

筋肉増強外来「最も重要なことは副作用の予防」

2024.08.20

こんにちは。
前回に引き続き、筋肉増強外来について紹介させていただきます。
今回のテーマは『副作用を未然に防ぐ治療』についてです。
アナボリックステロイド使用後の副作用防止のためのPCT(ポストサイクルセラピー)

【PCT(ポストサイクルセラピー)とは何か?】
PCT(ポストサイクルセラピー)とは、アナボリックステロイドのサイクル(使用期間)が終了した後に行われる副作用予防治療です。
この治療は、ステロイドの使用によって抑制された体内の自然なホルモンバランス、特にテストステロンの正常化を目指して行われます。PCTは、アナボリックステロイドの副作用を軽減し、使用後の健康リスクを最小限に抑えるために非常に重要です。

アナボリックステロイド使用後の体内の変化
アナボリックステロイドを使用すると、体内の外部から供給されるテストステロンが増加します。
その結果、体は自身のテストステロンの生成を抑制するか停止します。サイクル終了後、この抑制されたホルモンの生成が急激に再開しない場合、低テストステロン状態(低テストステロン症)が発生し、筋肉の減少、脂肪の増加、性欲の低下、エネルギーレベルの低下、さらにはうつ症状などが現れる可能性があります。

PCTの主な目的>
テストステロンの自然な生成の再開
ステロイド使用後、体内の自然なテストステロン生成を速やかに再開するために、特定の薬剤を使用します。これにより、低テストステロン状態を防ぎます。
エストロゲンの抑制
ステロイド使用後に体内でエストロゲン(女性ホルモン)が過剰に生成されることがあり、これが男性化乳房(女性化乳房)のリスクを高める可能性があります。PCTではエストロゲンを抑制する薬剤を使用し、これらの副作用を防ぎます。
健康の維持
PCTを適切に行うことで、体の正常な機能を早期に取り戻し、筋肉の保持や心理的な安定を維持することが可能になります。

クロミフェン(Clomid)テストステロンの自然な生成を促進する薬剤であり、脳の視床下部-下垂体-精巣軸(HPTA)の正常化を助けます。
タモキシフェン(Nolvadex)エストロゲン受容体をブロックし、男性化乳房のリスクを減少させます。また、クロミフェンと同様に、テストステロン生成を促進する効果もあります。
HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)ステロイド使用中またはサイクル終了後に、精巣を刺激してテストステロンの生成を再開させるために使用されます。ただし、HCGは適切な使用が求められ、誤った使用は逆にホルモンバランスを崩すリスクがあるため、医師の指導のもとで行うことが重要です。
上記は、PCTで使用される最も一般的な薬剤です。

【PCTの意義と長期的な健康への影響
PCTを正しく行うことで、アナボリックステロイド使用後の長期的な健康リスクを大幅に軽減できます。PCTが適切に実施されない場合、自然なホルモンバランスが長期間にわたり崩れたままとなり、筋肉の減少や体脂肪の増加、精神的な不調などの問題が持続する可能性があります。

心理的サポートとメンタルヘルスの管理
アナボリックステロイドの使用は、精神的な影響を及ぼすことがあります。
特に、自己使用による過剰な使用は、攻撃性の増加やうつ症状を引き起こすことがあります。医師の管理下では、これらのメンタルヘルスに関する問題にも対応が可能です。必要に応じて、精神科医やカウンセラーと連携し、患者の心理的健康をサポートすることができます。

長期的な健康管理
医師の管理下でのアナボリックステロイドの使用は、長期的な健康管理の一環として位置づけられます。これにより、治療期間中だけでなく、治療終了後も健康状態が維持されるようにサポートされます。また、長期的な視点から、他の治療法や生活習慣の改善が推奨されることもあります。

😊詳しくは当院公式YouTubeで説明していますのでよければそちらを参照して下さい。
YouTube ➡︎  https://youtu.be/Ih7yuOrGnUo?si=jMvCj_CAqNKRJQEk
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